マッチポイント

元プロテニス・プレイヤーのアイルランド人青年クリスは会員制テニスクラブのコーチとして働き始める。
英国の上流階級に憧れる彼は、やがて実業家の息子トムと親しくなり、
その妹クロエと付き合い始める。
クロエと結婚し、実業家である彼女の父親に気に入られたクリスは
豊かな生活と社会的地位を得る。
ところがクリスは女優を目指すアメリカ人女性ノラと出会い、
彼女の官能的な魅力に溺れていく。
やがてノラが妊娠したことがわかり、離婚を迫られる。
そしてクリスがとった行動とは・・?
NYにこだわり続けたウディ・アレンが初めてロンドンへ渡って撮った作品。


40本近い彼の作品のうち、ほんの数本しか観ていないオレ様が、
彼の作品ついて軽々しく論じることはできないが、
オレ様にとってウディ・アレンといえば、自虐的でシニカルなイメージがある。
でもこのサスペンス仕立ての作品は、拍子抜けするほどフツーの映画だ。
TVのサスペンス劇場で石田純一あたりが主演で作られてもおかしくないような、
あえて悪い言葉をつかうと、”ありきたりな”ストーリーだ。


アレンがNYを離れて、初めてロンドンで撮った作品だけに、
ビッグ・ベンとか、バッキンガム宮殿の衛兵交代式とか、テートモダンとか、
初めてロンドンに行った人が必ず訪れる観光名所が次々でてくる。
こんなところもサスペンス劇場っぽい。
ほら、よくあるでしょ、「湯けむり美女殺人事件」みたいなタイトルで、
必ずロケ地の観光名所がでてくるやつ。
バリバリのニューヨーカーでも外国へ出ると”おのぼりさん”になってしまうのか。


冒頭のテニスボールがネットにかかって落ちるシーンと、
ラストのオチがうまくつながっていて、よくまとまっている作品だとは思う。
ただ、あくまで平均点を出した作品という感じがする。
ドストエフスキーとか、カルーソーのオペラとか、モーターサイクル・ダイアリーズとかの
小道具がもしかしたら何かを暗示していたりして、
わかる人にはわかるのかもしれないが、
オレ様の知的レベルでは、ピンとくるものは何もなかった。


スカーレット・ヨハンソンはイイね!
ロスト・イン・トランスレーション」でムチムチした太ももを見てオレ様は惚れたが、
アレンも惚れたらしい。
彼女はアレンの次回作にも出演が決定。
次回作はアレンと共演するんだと。


辛抱溜まりませんなあ!



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