「007カジノロワイヤル」〜ロシアのスパイではない



若き日のジェイムス・ボンドを描いたというだけあって、スリリングで活きの良いアクションの連続。特に冒頭の追いかけっこのシーンは高所恐怖症のオレ様にはちょっときつかったが、スピード感が抜群。近年観た映画では、オレ様の中では歴史に残るアクション映画の超名作「マッハ!!!」の追いかけっこシーンに次ぐ素晴らしさ。掴みはOK!なのだ。


クールでスマートなこれまでのボンド像とは少し違って、結構ドジも踏むし、時には感情的になったりもする。女好きでモテまくるところは同じだが、一人の女性に心まで許してしまうところが、”人間ボンドを描いた”というゆえんだ。
で、ラストシーンは、その後の”クールなボンド”にこうしてなっていったのヨ、というのがわかる仕掛けになっていて、「まさにお見事!」なのだ。


今回初めてボンドを演じたダニエル・クレイグだが、悪くはないんだけど、”ヤング”ボンドにしちゃあ、ちょっとフケ顔ではないだろうか?少しだけ、昔のショーン・コネリーの雰囲気がなくもないが、どちらかというとオレ様にはプーチン大統領に見えてしょうがないのだ。


とても気になるのが、ハバナのシーンで登場した、ブロンドの超美人なリゾートホテルの受付嬢役のお姉さん。てっきりこの人がボンドガールなんだろうと思っていたら、それっきり登場せず。ただの”受付嬢A”だったらしい。でもはっきり言って、今回の”ボンドガール”エヴァ・グリーンより、ぜんぜんオーラが出ていた。もしかして有名なモデルさんかなんかで、カメオ出演だったのだろうか?誰か知ってる人がいたら教えて!


カメオ出演といえば、この映画のスポンサー、ヴァージン・グループのリチャード・ブランソンが、空港のシーンでボディチェックを受けていたのが一瞬見えた。
あとスポンサーといえば、「その時計、ロレックス?」「いや、オメガ」なんていう露骨なシーンもあり、大変スポンサーに気を使った映画でもある。
ちなみに現在、オメガのキャンペーン・ポスターがダニエル・クレイグなんである。タグホイヤーのブラピと比べると、地味なことこの上ない。


アクション映画が好きなら、間違いなくオススメでござる。


衝撃度    ☆☆ 
爽快度    ☆☆☆☆
芸術度    ☆
セクシー度  ☆☆☆☆
バカ度    ☆☆


007/カジノ・ロワイヤル 【新版】 (創元推理文庫)

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