「さそり」

梶芽衣子主演の70年代エログロ映画の名作を、2008年に香港映画としてリメイクした作品。
主演は水野美紀


脇を固める配役が個人的には結構ツボで、ジョニー・トー監督作品の常連俳優、サイモン・ヤムとラム・シュが重要な役どころで出ているし、何といってもあの伝説の大明星、ブルース・リャンが悪役の一人としてカンフーアクションを披露してくれているのが、カンフー映画好きには感涙モノなのである。


ブルース・リャンは、その名前のせいで日本ではブルース・リーのまがい物だと思われがちだけれど、70年代の香港ではアクションスターとして確固たる地位を築いていた人で、足技を得意とした本格的なカンフー・ムーブを見せていた。
特に「帰ってきたドラゴン」における倉田保昭との追いかけっこのシーンはもはや伝説となっているのだっ。


それはさておき、罠にはめられて刑務所に入れられたヒロインが復讐を遂げるというストーリーは、梶芽衣子版と同じなのだが、その大筋意外はほぼオリジナルのストーリーが展開される。


香港映画だし、倉田アクションクラブ出身の水野美紀が主演ということもあって、想像はしていたが、やはり最後はカンフー映画になってしまっていた。
まあ、それはそれでいいんだけど、どうも演出として省略の仕方が雑すぎて、展開が非常にわかりにくい。
特にヒロインの相手役の男の感情の流れをちゃんと説明できていないので、ひとつひとつの行動がとても唐突な印象を受けてしまう。


自分的には、かなり厳し〜いっ作品だけど、最後に「恨み節」が聴けたので星2つ!☆☆