テルミン


昨年の11月にアマゾンで注文していた「大人の科学VOL17」がやっときた。
品切れになるほどの人気だったらしい。
なんでこれを買ったのかというと、付録にテルミンがついているからだ。


テルミン (大人の科学マガジンシリーズ)

テルミン (大人の科学マガジンシリーズ)



テルミンとはロシアのレフ・セルゲイビッチ・テルミン博士が1920年に発明した、世界最古の電子楽器だ。
箱から突き出た金属の棒に手を近づけると音がでる。
手の微妙な動きでちゃんと音階が出せて曲が演奏できるのだ。
実際にはこの本の付録はおもちゃテルミンなので、あんまり高度なことはできないのだが、練習すれば簡単な曲なら演奏できるらしい。
いまのところチューニングが難しくて、曲を演奏できるところまではいかないが、それでもいじっているとウニウニ音がでるので面白い。
この楽器の特徴は、電子楽器でありながらシンセサイザーみたいにデジタルデジタルしていなくって、手の動きで流れるような音が出せることだ。
聴きようによっては、弦楽器の音やソプラノ歌手が歌っているように聞こえなくもない。




テルミン博士本人演奏によるサン・サーンス「白鳥」


テルミン博士はソ連政府にその頭脳を買われ、1920年代に研究・演奏活動とともにスパイとしての任務を帯びてアメリカに渡った。
帰国後、スターリンの粛清にあってシベリアの収容所へ送られたり、理解者であったレーニンの蘇生計画を本気で考えるなど、激動の人生を送った人である。



高名なテルミン演奏家クララ・ロックモアによるラフマニノフ「ソング・オブ・グルジア



レッドツェッペリンテルミンを使っていた。
ジミー・ペイジの操るテルミンに同調したロバート・プラントのハイトーン・ボーカルが唸る。

Led Zeppelin - "Whole Lotta Love" live @ MSG



猫の手も借りたいというが、テルミンは猫でも演奏できるのだ。