「akiko」


akiko

akiko


矢野顕子の4年ぶりの新作、その名も「akiko」を聴いた。
オレ様は二十ウン年前からの矢野顕子様の大ファンだったのだが、最近はやや遠ざかっていた。
しかし久しぶりに聴いた新作にヤラれたのだ。
アルバム名を自分の名前にするところからもわかる通り、今回は原点回帰がテーマ。



76年に発表された彼女のデビューアルバム「Japanese Girl」は、デビュー作にしてLAで録音された。
当時としてはそれだけでもすごいことだったはずだが、バックを務めたのはすでに大物バンドだったローウェル・ジョージ率いるリトルフィート

アルバム中の1曲「ふなまち唄Part2」のような、故郷の青森ねぶた祭りから材をとった極めて日本ローカル色の強い楽曲をも、南部系バンドのリトルフィートをしてグルーブさせてしまったのである。
JAPANESE GIRL



今回の新作では再び米国にとび、T・ボーン・バーネットをプロデューサーに迎えて制作された。
矢野自身、バーネットのファンだということで仕事の依頼をしたところ、実はバーネットも「Japanese Girl」のファンだったことがわかったそうだ。


今回のアルバムは、「Japanese Girl」のような破天荒さはないものの、矢野顕子の独特の音楽性に南部系のテイストがスパイスされているところが原点回帰たるゆえんなのだろうか。


レッドツェッペリンの「胸いっぱいの愛を」などカバー曲も数曲収録されているが、何をやっても矢野顕子の曲になってしまっているところがやはり天才としかいいようがないのだ。




♪「電話線」
「Japanese Girl」のなかの一曲で、サエキけんぞう氏いわく日本ロック史上屈指の名曲。
この頃は、独特の節回しと話し方と歌詞のせいで、「この人、クスリをやってるんじゃないの?」という疑惑もかけられたらしい。


♪「ひとつだけ」
こちらはわりと最近の演奏。
感動の一曲であります!