K−1対PRIDEふたたび


だいぶ時間がたってしまったが、大晦日のDynamite!で気になったことをメモしときたい。




今大会でDREAMの選手がK−1の選手にK−1ルールで挑む試合が3つあった。
そしてなんとそのいずれも、DREAMの選手がKOで勝ってしまった。


川尻達也VS武田幸三×


この試合は、個人的にはメインの田村VS桜庭と並んで一番楽しみにしていた試合。
川尻は、総合の試合では外国人と打撃で真っ向勝負できる数少ない日本人選手。
その彼が、K−1ルールで打撃のスペシャリストにどの程度通用するのか?というのが最大の興味だった。
武田幸三K−1ではイマイチ結果を残せていないが、ムエタイ史上外国人としてはたった4人しかいないチャンピオンになったこともあり、キックの世界では間違いなく第一人者なんである。
しかししかし、結果は川尻の一方的な攻撃で秒殺KO。
圧倒的な瞬発力とパワーを見せつけた。
武田幸三も好きだったんだけどなー。
彼はもともとスロースターターで、しかもムエタイのヒジありルールに慣れているため、ラウンド数が短くヒジ禁止のK−1ルールでは力を発揮しきれていないのでは?と思われていたが、さすがに立ち技ルール素人に負けたのでは言い訳もできない。
もう37歳だしな。


アリスター・オーフレイムVSバダハリ×


バダハリはK−1GP決勝戦(しかも1日3試合やってる)から1ヶ月たっておらず、普通なら出ないし出さないと思う。
主催者側が、選手のコンディションより興行を優先したことと、あの試合での所業に対する制裁マッチ的な意味も含まれていたのではないだろうか。
それにしても、あの線が細かったアリスターがいつの間にか異常に上半身がでかくなっている。
確証はないけど、科学の力を使ってるんちゃうん?


ゲガール・ムサシVS武蔵×


ムサシ対決はカタカナの勝ち。
会場に行った人の話では、試合後の武蔵へのブーイングは、それはすごかったらしい。




DREAMは、K−1と同じ母体だったHERO’Sと消滅したPRIDEが合併したものだけど、実際はファンも運営している人たちもPRIDEへの思い入れが強いようだ。
だからK−1対DREAMは、K−1対PRIDEの再現なのだ。
そして会場に行った人の話では、この日の会場の雰囲気は完全にPRIDEのもので、K−1がアウェイだったそうだ。
一般的にはK−1の選手の方が認知度が高いだろうが、かつて総合格闘技の頂点だったPRIDEはそれだけコアなファンを育てていたということだろう。


これからのDREAMにはますます期待すると同時に、それでなくてもスター不足に悩むK−1は今後が心配。
いずれにしろ、両方とも経営は同じだから、この日の結果は痛し痒しだろうな。